生後５カ月の長男を虐待して殺害、父親に逆転無罪判決
２００８年、大阪・岬町で生後５カ月の長男を虐待して殺害した罪に問われた男性に対し、大阪高裁は３０日、１審の懲役１５年を破棄し、無罪を言い渡した。

岬町の元病院職員・大道正也被告（３６）は、２００８年２月に、岬町の自宅で長男・景介ちゃん（当時５カ月）の頭に強い力を加え、殺害した罪に問われていた。
大道被告はこれまでの裁判で、「暴行などは加えていない」と無罪を主張していた。

この日の判決で大阪高裁・横田信之裁判長は、「大道被告が景介ちゃんの異常に気づいてから、すぐに１１９番通報しないなど、不自然な点が多く、犯人性は推認できる」と指摘。
しかし、景介ちゃんの死因は、直前に受けた暴力とは限らず、それまでにできていた脳浮腫が、何らかのきっかけで悪化した可能性を捨てきれないとして、大道被告に無罪を言い渡した。